「施術が終わると、ぐったりしてしまう」
「相手の気持ちが入ってきて、モヤモヤが抜けない」
そんなふうに感じたことはありませんか?
セラピストという“触れる仕事”には、共感疲労や感情疲れといった目に見えない疲労がついてまわります。
この記事では、なぜセラピストが心の疲れを感じやすいのか、その理由とやさしいセルフケア方法をご紹介します。
共感疲労(エンパス疲れ)とは?
■ 相手の感情に“同調しすぎて”しまう状態
共感疲労とは、クライアントの不安・緊張・悲しみに共鳴しすぎて、自分まで消耗してしまう状態のことです。
いわば「感情のもらい疲れ」。とくに感受性が強く、共感力の高いセラピストほど、陥りやすいと言われています。
こんなサインがあれば要注意
- 施術後にどっと疲れる
- 気分が沈む、眠れない
- クライアントの悩みが頭から離れない
セラピストが感じやすい「感情疲れ」とは?
施術中は常に“相手を感じ取ろう”と意識を集中しています。
また、笑顔や安心感を与えるために感情をコントロールし続ける必要があります。
こうした“気の使いすぎ”や“演じる疲れ”が積み重なると、自分の感情がわからなくなることもあります。
感情疲れ・共感疲労が続くとどうなる?
- やる気が出ない・施術に集中できない
- プライベートでも無気力になる
- クライアントとの距離が怖くなる
放っておくと燃え尽き症候群(バーンアウト)に繋がることも。
日々のセルフケアが大切な“職業病予防”になります。
セラピストのためのやさしいセルフケア5選
①【五感を整える】好きな香り・音・光に包まれる
アロマ・ヒーリング音楽・キャンドルなどで「今ここ」に戻る時間を作る
②【言葉にする】思ったこと・感じたことをノートに書く
クライアントのこと、自分の感情を“頭から出す”だけでもスッキリ
③【境界線を意識する】施術空間に“切り替え”の儀式を
施術前に深呼吸、施術後に手を洗う・空間を浄化するなどの“儀式”で区切りをつける
④【気を使いすぎない日】「がんばらない時間」を作る
人に会わない日、SNSを見ない日など「刺激から遠ざかる日」を意識して設ける
⑤【体をゆるめる】自分のための施術やストレッチも
タッチは“与える”ばかりでなく、“受け取る”ことも大切。信頼できる人に施術してもらうのも◎
まとめ:あなたの癒しが、あなたを支えてくれます
セラピストは、心と体を使って人を癒す尊い仕事。
だからこそ、自分の心が満たされていないと、やがて“優しさ”は枯れてしまいます。
あなたがやさしさを届けられるのは、あなた自身が整っているときです。
疲れたときは「がんばってるね」と、自分自身をそっとなでてあげてください。